ジャンル 日本画
経歴 ハワイ日系人歴史絵巻制作(全三四巻)、浄林寺天井画・長源寺障壁画制作、チャリティ絵画展、個展・二人展
所属団体・役職 日本インターネット作家協会会長
得意作 風景、花鳥 師系 小松均 出身学校 専大
出身地 横浜市 生年月日 昭16
「美術名典」掲載頁 110 1号はがき大 21万円
北條楽只プロフィール
日本画家。1941年横浜生まれ。
大学を卒業後,昭和42年,日本ヘラルド系のPR映画社に入社。ハワイの宣伝映画製作で同島に渡り,移民一世と出会う。「明治期からハワイに渡り苛酷な労働で多くの人が脱落した悲劇を聞き,いつか紹介したい」と思う。
その後,映画制作会社,フリーの映像カメラマンを経て,昭和45年にテレビ神奈川に入社。平成11年に退職するまでの30年間,番組制作等に携わる。この間,30代で日本画を始め,画仙人と呼ばれた小松均氏に師事。
定年後は山梨県へ移住し,特産品の和紙を使って,念願の絵巻に着手。「これまでアジアなどへの移民のことは書かれているが,ハワイのことは意外に知られていない。それでどうしても知ってもらいたい」とハワイ日系人歴史絵巻を描き始める。
市川三郷町にアトリエを構えて10年以上,岩絵の具を手に地場産和紙と日々,向き合っている。
山梨の自然,風景,動植物を描いた作品が多く,地元のブドウ園に野生のキジが子連れで散策にくる様子を描いたユニークな『コッコチャン家族』(平成20年),身延町の山中で偶然見かけた姿をとらえた『アカヤマドリ』(22年),里山の新緑が鮮やかな『萌(もえ)る』(22年)など,「精魂を込めた」作品は数知れない。
主なイベント
2009年7月10日~26日
横浜開港150周年記念/横浜文化体育館にて初めてハワイ日系人歴史絵巻の全作品を展示。右の写真は,ハワイ日系人歴史絵巻を秋篠宮様と紀子様に説明する北條楽只(中央)。
2010年4月8日
北杜市明野町の浄林寺開創830年を記念し,天井画を奉納。構想から2年を費やし,横15.7m、縦2.65mにもなる48枚のパネルに描いた「釈尊降誕歓喜図」。釈迦の誕生の瞬間を赤竜青竜と風神雷神が喜び祝う図で,極彩色で描かれ,赤いマンダラゲの花が舞う中,金色に輝く釈迦をみな笑顔で迎える。一見ユーモラスでもある絵柄は,温かさにあふれている。
2011年6月25日~7月3日
「東日本大震災チャリティー絵画展」を昭和町のイオンモール甲府昭和で開く。実はこの年,画業35周年にあたるため節目の作品や記念碑的な作品を集めた展覧会を計画していたが,大震災が起き,義援金をつくろうと格安値での販売を決意した。35年の創作活動で描きためた作品(はがき大で20万円の評価があり,通常価格が40万~1000万円)を8~9割引という破格値で一挙に売りだし,売り上げ全額を東日本大震災の義援金とした。イオンモール側も会場費などを無償で提供してくださった。